検証環境

  • DTM
    • Windows 10 Pro 64bit (April 2018 Update)
    • SOUND Canvas VA
    • VSTHost
    • loopMIDI
    • USB-MIDI I/F ケーブル(YAMAHA USB-MIDIインターフェース UX-16) 2本
    • TMIDI Player 3.8.6
  • レトロPC・エミュレータ
    • Anex86 2.78
    • T98-NEXT 20100525版
    • XM6 TypeG 3.30 L35
    • PC-9821 Ce/S2

この情報の基本は以下のサイトを参考にしています、有益な情報ありがとうございます
SOUND Canvas VA用にVST Hostを利用するというワザ : 藤本健の“DTMステーション”

(2020/9/24追記)今後は「Roland Account Service」は終了し「Roland Cloud」での販売になります
これに伴い、以下に記入した手順が若干変わる可能性があります
気づいた所は直していきますが、気づいてない所があるかもしれません

(2020/9/24追記)以前の「Roland Account Service」の「SOUND Canvas VA」をお持ちの方は「Roland Cloud」に移行されます
以下のページを確認して移行作業を行ってください
Roland - Stand-Alone Articles - Content Store Migration

最初に行う事

1.SOUND Canvas VA を買う&インストール

SOUND Canvas VAはRolandが販売している有料アプリです
※私が買ったときは15,120円でした
Roland - Sound Canvas VA | Software Synthesizer

(2020/9/24追記、以下未確認)今後は「Roland Cloud」での販売になる模様
サブスクリプションでは無く、以前と同じ買い切り購入したい場合はFreeプランで「Lifetime Key」の購入をすれば良い???

Roland Cloud Manager をインストールしてログイン、起動したRoland Cloud Managerアプリからインストールします

上部「ソフトウェア」→上部2段目「Legendary」→左ペイン「Sound Canvas VA」で出て来る様です

2.VSTHostでSOUND Canvas VAを初期セッティング&アクティベーション

以下のサイトで「VSTHost」をダウンロードします
VSTHost
私は「vsthostx64.zip」をダウンロードしました

「vsthostx64.zip」を展開、ファイル群を適当な場所に置いてから「vsthost.exe」のショートカットを作成します

先ほど作成したショートカットでVSTHostを起動

起動したVSTHostの灰色背景を右クリック→「File」→「Set Plugin Path…」を選択

「VST Plugin Paths」ウィンドウが出るので、右下の「…」ボタンで、Sound Canvas VAのプラグインが置いてあるパスを追加します

私の環境では以下の場所でした

C:\Program Files\Vstplugins\Roland\Sound Canvas VA

VSTHostの灰色背景を右クリック→「File」→「Plugins」→「SOUND Canvas VA」を選択

Sound Canvas VA が読み込まれて、以下の様な画面が出ます
※この画面が出ずに固まる場合はトラブルシューティング「VSTHost が Sound Canvas VA の VST 読み込みで固まる」の項をご覧下さい

※SOUNDCanvasのUI画面が出ていない時は、以下のアイコンを押すと出てきます

3.loopMIDIのインストール

「TMIDI Player」等のWindowsアプリからMIDI機器として使いたい場合にはloopMIDIをインストールする必要があります

以下のサイトで「loopMIDI」をダウンロードします
loopMIDI | Tobias Erichsen

ダウンロードしたzipファイルを展開、「loopMIDISetup.exe」をダブルクリックします

「I agree to the license tems and confitions」にチェックを付けて「Install」ボタンを選択→インストールを最後まで進めます

タスクトレイアイコンにloopMIDIのアイコンが常駐するので、 アイコンをダブルクリックします

loopMIDIのウィンドウが表示されるので「New port-name」に分かりやすい名前を入れて「+」ボタンでMIDIポートを追加します
私の場合は「loopMIDI Port A」「loopMIDI Port B」「loopMIDI Port C」「YAMAHA Virtual MIDI Device 0」という名称で追加しています

4.VSTHostの初期設定

VSTHostの「Devices」→「MIDI…」を選択

「MIDI Settings」ウィンドウが開きますので「MIDI Input Devices」タブを選択して、入力で使うMIDIポートを選択します
複数選択したい場合は[Ctrl]を押しながらクリックします

「MIDI Output Devices」タブを選択して、出力で使うMIDIポートを選択します
複数選択したい場合は[Ctrl]を押しながらクリックします

※私の環境ではloopMIDIで「loopMIDI Port A」「loopMIDI Port B」「loopMIDI Port C」「YAMAHA Virtual MIDI Device 0」を作成したのと、USB-MIDI I/F ケーブル(YAMAHA USB-MIDIインターフェース UX-16)を2本接続しているので「Yamaha UX16-1」「2- Yamaha UX16-1」という表示になっています

最後に「OK」ボタンを押して、設定を確定します

VSTHostの「Devices」→「Wave…」を選択

Wave出力を設定します、方式によって色々あります
※聞き専なので私はお手軽な(b)を使っていますが、本格的にDTMをやろうとしている人はASIOに対応してるサウンドカードを増設して(a)設定にすると思います

(a)ASIO
ASIOでBufferが64 samplesを設定すると遅延がぼほ無い環境になりますが、サウンドカードが占有されます(他のアプリ…例えばSkype等でそのサウンドカードが使えなくなる)
DTMを本格的にやる人はマザーボードのサウンド機能とは別に、ASIO対応のサウンドカードを付けていると思いますので、そういう方はこの設定になります

(b)MME
マザーボードのサウンド機能だけの方向け、その①
MMEは古い規格ですが動作が軽い様で、私の環境ではBufferのsamplesの値を96まで下げられました(これより下はプチノイズが発生)
私は現在この設定で使っています

(c)DS(Direct Sound)
マザーボードのサウンド機能だけの方向け、その②(非推奨)
DSはBufferをたっぷり取らないとノイズが惨いです…さらにBufferが多いせいでアプリから送信した1秒後ぐらい遅延して音が鳴り始めます
さらに、私の環境ではSample Rateが44100しか設定できませんでした

上の歯車アイコンが選択状態になっている事を確認します
ここが選択状態でなければ、音が鳴りません

5.MIDIポートとSOUND Canvas VAの結び付け設定

「SOUND Canvas VA」のMIDI端子の形をしたアイコンを選択

MIDIポートを選択します
複数選択する時はキーボードの「Ctrl」キーを押しながらマウスで選択して下さい

1つの「SOUND Canvas VA.dll」で16PART(16ch)の再生となるので、SC-88・SC-88Proの実機を想定すると以下の様な感じになると思います

6.結び付け設定の保存と呼び出し

前項「5.MIDIポートとSOUND Canvas VAの結び付け設定」の保存と呼び出しを行えます
これをしないと設定が消えてしまうため、必ずやっておきましょう

まずは「Perfomance」→「Autosave Plugin Banks」にチェックが入っているか確認します、入っていなければチェックを入れてください
※一度設定すれば、今後はずっとチェックが入ってるはずです

SOUNDCanvasのUI画面にある「OPTION」ボタン→「SYSTEM」を選択

※SOUNDCanvasのUI画面が出ていない時は、以下のアイコンを押すと出てきます

「Map Mode」(SC-55・ SC-88・SC-88Pro・SC-8820)を設定後、「RESET」ボタンを押します
※この「RESET」ボタンはMIDI信号の「GMシステムオン&GSリセット」という初期化を行っていると思われ、余計な設定が保持されないために行います

もう一度「OPTION」ボタン→「SYSTEM」を選択します
※おまじないです、「RESET」ボタンを押した後にこれをやって保存しないと、次回呼び出し時に「SYSTEM MENU」が表示されず不便なので…

「Perfomance」→「Save As…」を選択

①「Name:」に名前を付ける
②保存する場所を選択
※000には保存せず、001以降で登録する事をお勧めします
③最後に「OK」ボタンを押して、設定を確定します

設定の読み込みは、左上の所で出来ます

ちなみに私は「Map Mode」別で設定を保存しています
こうしておけば、今後いちいちMapModeの設定操作をせずに済むからです

様々なアプリや機器からMIDI音源として利用する

TMIDI Playerから使う

ふみぃのソフトウェア工房
[TMIDI Player]→[loopMIDI]→[VST Host(+SOUND Canvas VA)]

  1. TMIDI Playerを起動して、「オプション」→「MIDI設定」
  2. 「ポート」タブの「ポートA」と「ポートB」にloopMIDIで作成したポートを設定する
  3. 「エミュレーション」タブの「使用している音源」を設定
    以下の4つの内、どれかを選んでください

     

    • SC-55
    • SC-88
    • SC-88Pro
    • SC-8820
  4. VSTHostのSOUNDCanvasのUI画面にある「OPTION」ボタン→「SYSTEM」を選択
  5. Map Modeを選択します
    先ほどTMIDI Playerの「エミュレーション」タブの「使用している音源」と同じものを設定して下さい

Anex86(PC-98エミュレータ)から使う

[ Anex86 : PC-9801 エミュレータ導入方法 ] - Mr.XRAY
[Anex86]→[loopMIDI]→[VST Host(+SOUND Canvas VA)]

  1. Anex86を起動して、「Config」ボタンを選択
  2. 「MIDI」タブの「Use MPU」をチェック→「loopMIDI Port A」を設定
    残念ながら「loopMIDI Port B」と同時設定は出来ません
  3. スクリーンショット

T98-Next(PC-98エミュレータ)から使う

akiyuki.boy.jp/t98next/
T98-Next
[T98-Next]→[loopMIDI]→[VST Host(+SOUND Canvas VA)]

  1. 素のT98-NextではMPUの機能が無いので、以下のサイトで「MPU98モジュール」をダウンロードします
    Thor-Hammerのホームページ
  2. ダウンロードしたzipファイルを解凍し、「MPU98.NHW」ファイルをT98-Nextの場所にあるdeviceフォルダーにコピーします

  3. T98-Nextを起動して、「デバイス」タブ→「MPU98.NHW」を選択→「使用」ボタンを選択
    左側に「○」が付きます
  4. 「MPU98.NHW」を選択→「詳細設定」ボタンを選択
  5. 「MIDIデバイス選択」で「loopMIDI Port A」を選択
    残念ながら「loopMIDI Port B」と同時設定は出来ません
  6. スクリーンショット

Neko Project 21/W(PC-98エミュレータ)から使う

以下の別ページを参照

最大48ch(3Port)いけます

XM6 TypeG(X68000エミュレータ)から使う

XM6 TypeG
[XM6 TypeG]→[loopMIDI]→[VST Host(+SOUND Canvas VA)]

  1. XM6 TypeGを起動して、「ツール」→「オプション」
  2. MIDIタブのMIDIボードを「ボードID1」、割り込みレベルを「レベル4」、リセットコマンドを「GS音源」、割り当てデバイスの出力を「loopMIDI Port A」
    残念ながら「loopMIDI Port B」と同時設定は出来ません

他の機器(PC-9821実機)から使う

[PC-9821実機]→[PC-98 MIDI I/F(OUT)]→[USB-MIDI I/F(IN)]→[WindowsPC]→[VST Host(+SOUND Canvas VA)]

私の場合は「USB-MIDI I/F ケーブル(YAMAHA USB-MIDIインターフェース UX-16)」で、他の機器からのMIDI信号を入力させています
他の機器のMIDI-OUT端子に、UX-16のMIDIケーブルでINと書かれた側を差しました
下記の写真は、年代物の「PC-9821Ce/S2」のMIDIボードにケーブルを差した様子です


トラブルシューティング

VSTHost から音が出ない

上の歯車アイコンが選択状態になっている事を確認します
ここが選択状態でなければ、音が鳴りません

VSTHost が Sound Canvas VA の VST 読み込みで固まる

Sound Canvas VA は動作の際に何らかの通信をしている様で、その通信を阻害する物があると固まったりします
タイミングとしては、VSTHost(vsthost.exe)がSound Canvas VAを呼び出した瞬間に固まります

解決方法①「RCMServiceStart.bat kill」実行で「RCMservice.exe」を強制終了

C:\Program Files\RolandCloudManager

には以下のバッチファイルがあります

RCMServiceStart.bat

このバッチファイルに「kill」オプションを付けて実行します

実行後に上記の様にエラーが出ますが気にしなくても良いです
「RCMservice.exe」は正しく終了し、自動的に復帰されます

解決方法②「Roland Cloud Manager」終了・「RCMservice.exe」強制終了

固まっているVSTHost(vsthost.exe)が起動している場合は強制終了させます

「Roland Cloud Manager」を終了させます、タスクバーのアイコンを選択→「︙」→「Roland Cloud Manager の終了」を選択

次に、Windowsのタスクマネージャーを起動させて、「詳細」→「RCMservice.exe」を右クリック→「タスクの終了」で RCMservice.exe を強制終了させます

再度VSTHost(vsthost.exe)を起動、SOUND Canvas VAを読み込みます
その際に以下のエラーダイアログが出ますが、OKボタンを押して進めてください
※この時、バックグラウンドで自動的に「RCMservice.exe」が起動している様です

解決方法③セキュリティー系ソフトの除外設定を行う(例:ESET NOD32)

セキュリティー系のソフトも疑います
私の場合は「ESET NOD32」が通信を阻害している様だったので、設定例を以下に書いておきます

ESET NOD32 の設定その①
「設定」→「詳細設定」→「保護」→「Webアクセス保護」→「Webアクセス保護」→「対象外のアプリケーション」の「編集」

「vsthost.exe」を指定
「C:\Program Files\RolandCloudManager\RCMservice.exe」を指定

ESET NOD32 の設定その②
「設定」→「詳細設定」→「検出エンジン」→「除外」→「パフォーマンス除外」の「編集」

vsthost.exeがある場所のフォルダを指定
Sound Canvas VA のDLLが置いてあるフォルダを指定
RCMservice.exeがある場所のフォルダを指定

どの除外設定が効いたのかは明確には分かりませんが、これで固まる頻度がだいぶ低くなりました

参考Webページ

DTM

レトロPC・エミュレータ

その他